タイピングを速くするコツ|見ないで打つ第一歩

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タイピングを速くするコツ|見ないで打つ第一歩

見ないで打つ、
を目指す。

TYPING

「キーボードを見ながら、一本指で打っていませんか?」

タイピングが速くなるだけで、毎日の作業が驚くほど楽になります。

この記事は、キーボードを見ながら人差し指1本で打っている方に向けた、「パソコンの基礎知識」の入門2本目です。前回の「開く・選ぶ・打つ・保存する・閉じる」のうち、今回は「打つ」だけを深く掘ります。読み終わる頃には、10本の指をどこに置き、どの指でどのキーを押し、毎日何分どう練習するかが決まった状態になります。

先に結論から。タイピングが速くなる道は1本しかありません。ホームポジションに指を戻し続けることです。才能でも慣れでもなく、置き場所の問題。そして速く打てるようになる目的は、自分の作業を短くすることではなく、電話をしながらメモを取れるようになること——つまり、目の前の人から視線を外さずに済むことです。

タイピングは「自転車のペダル」と同じ

自転車に乗るとき、足元を見てペダルを踏む人はいません。最初こそ下を向きますが、足の位置を体が覚えた瞬間、目は前の道路に移ります。そして目が前を向いた瞬間に、自転車は初めて「移動の道具」になります。

タイピングもまったく同じです。キーボードを見ている間、あなたの目は「道路」——つまり画面や、資料や、話している相手——を見ていません。速く打つ練習の本当の目的は、目を画面に上げることなのです。

まず、8本の指の置き場所を決める

キーボードのFキーとJキーを指でなぞってください。小さな出っぱりが1本ずつあります。これは目印です。左手の人差し指をF、右手の人差し指をJに乗せ、残りの指を隣に並べます。左手はA・S・D・F、右手はJ・K・L・;。両手の親指はスペースキーの上。これがホームポジションです。

ホームポジション=8本の指の帰る場所ASDFJKL;スペース(両手の親指)左手小指A・薬指S・中指D・人差し指F右手人差し指J・中指K・薬指L・小指;
FとJの出っぱりを触って、そこに人差し指を戻す。それだけです。

大事なのは、押したあとに必ずこの位置へ指を戻すことです。Pを押した右手の小指も、Bを押した左手の人差し指も、押し終わったら元の場所へ帰る。この往復ができると、手元を見なくても次のキーの位置が分かるようになります。

速さより先に、正確さを上げる

初心者がやりがちなのは、まず速く打とうとして、打ち間違えて、Backspaceキーで消して打ち直すことです。1文字消して打ち直すには、正しく打つ場合の3倍の時間がかかります。つまり打ち間違いの多い速打ちは、ゆっくり正確に打つより遅いのです。

30文字を打ち終わるまでの時間速さ優先で打つ打つ 15秒消す 8秒打ち直す 12秒合計 35秒正確さ優先で打つ打つ 26秒消す作業なし打ち直しなし合計 26秒
消して打ち直す時間は、正しく打つ時間より長くつきます。

練習するときは、1行打つあいだ、Backspaceキーを1回も使わないことを条件にしてください。速度は測らず、間違えずに打てた行の数だけを数えます。速さは、正確さが安定すると勝手についてきます。

CCの現場で、速さが効いた場面

私たちCCの事務チームには、派遣スタッフの就業条件の変更を電話で受ける仕事があります。勤務地、開始日、時給、交通費——伝えられる項目は毎回5つ以上。ここで手元を見ながら打っていると、相手の言葉が耳から抜けて「もう一度お願いします」が増えます。

入社半年で画面を見たまま打てるようになったスタッフは、1件の電話が平均7分から4分に短くなりました。減った3分は、彼女の休憩時間になっただけではありません。聞き返される回数が減ったぶん、相手の時間も3分返っているのです。タイピングは、相手の1日を短くする技術でもあります。

耳は相手に、目は画面に聞き返しが減ると、相手の時間も返る
手元を見ないで打てると、相手の話に集中できます。

1日5分、同じ文章を3回打つ

毎日ちがう文章を打つより、同じ文章を3回続けて打つほうが上達が速くなります。1回目は指の位置を探しながら、2回目は少し滑らかに、3回目は手元を見ずに。同じ道を3回歩くと道順を覚えるのと同じ理屈です。

同じ1文を3回。目線をだんだん上げていきます1手元を見て打つキーの位置を目で確かめる2半分だけ見て打つ迷ったときだけ下を向く3画面だけを見て打つ指はFとJに帰り続ける
3回目で画面だけを見る。ここまでを1セット5分で。

題材は何でもかまいませんが、おすすめは自分の会社名・住所・メールの署名です。仕事で一番よく打つ文字列だからです。5分のタイマーをかけ、鳴ったらやめる。これを2週間続けると、手元を見る回数がはっきり減ります。

その速さは、相手の顔を見るためにある

タイピングが速い人は、打ち終わるのが早い人ではありません。打ちながら、相手の話を聞ける人です。面談中に下を向いている時間が短い人、電話中に「えっと、もう一度」と言わない人。私たちがタイピングを研修の早い段階に置いているのは、これが相手に顔を向けるための技術だからです。指が場所を覚えるほど、目と心は人のほうを向けます。

今日からできる、たった1つのこと

TODAY'S ACTION

FとJの出っぱりを探して、自分の名前を3回打つ

キーボードのFキーとJキーを指の腹でなぞり、小さな出っぱりを見つけてください。そこに左右の人差し指を乗せ、残りの指をA・S・DとK・L・;に並べます。その形のまま、自分の氏名をひらがなで3回打ちます。1回目は手元を見て、3回目は画面だけを見て。Backspaceキーは使いません。

まとめ

タイピングは才能ではなく、指の置き場所の問題です。FとJの出っぱりに人差し指を戻し続ける。速さより先に、Backspaceを使わない正確さを取る。1日5分、同じ文章を3回打つ。この3つだけで、2週間後には手元を見る回数が減ります。次の記事では、打つ速さの次に効く「キーの組み合わせ=ショートカットキー」を見ていきます。