AI時代に、携帯販売の仕事はどう変わるのか

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AI時代に、携帯販売の仕事はどう変わるのか

自動化が進んでも、
残るもの。

WHAT AI CANNOT REPLACE.

「オンラインで完結する時代に、店頭は必要なのか」
「この仕事を選んで大丈夫か」

手続きの自動化は進みます。それでも対面が残る理由と、仕事の中身がどう変わっていくのかを整理しました。

この記事は、携帯販売という仕事を選んでいいのか迷っている方と、すでに店頭に立っていて「この仕事はこの先も続くのか」が気になっている方に向けた、業界の基礎知識の応用編です。読み終わる頃には、自動化される仕事と人に残る仕事の線引きが自分の言葉で言えて、自分がどちら側の力を伸ばせばいいかが1つ決まります。

カーナビができても、タクシーの運転手は消えませんでした

少し前まで、道を覚えていることがタクシー運転手の腕でした。カーナビとスマホの地図が広まって、その部分の価値はほとんどなくなりました。では運転手という仕事は消えたでしょうか。消えていません。仕事の中身が移っただけです。今の運転手に求められるのは、道の記憶ではなく、この時間ならどの道が空いているかの判断、荷物の多いお客様への手の貸し方、雨の日にどこで停めれば濡れずに降りられるかという気づかいです。携帯販売にも、これと同じことが起きています。

先に、置き換わる部分をはっきり書きます

良い面だけを書いても意味がないので、機械に移っていく部分から並べます。

機械に移っていく仕事これから比重が増える仕事
料金プランの計算と比較言葉になっていない不安を聞き出す
申込内容の入力と確認2つの候補から1つに絞る手伝い
在庫や契約状況の照会その方に合わない商品を止める判断
決まった説明の読み上げ買った後の使い方まで一緒に見る

左側は、これから確実に減ります。ここだけを担っている人の役割は小さくなります。事実として先に書いておきます。

店に来られる方の、用件の中身が変わります

来店される方の「用件の中身」が入れ替わりますこれまで手続きだけ相談したいこれから手続きだけ決めきれない・不安・聞きたい※オンラインで終えられる方は、そもそも店に来られません
来店の数は減っても、1件あたりの中身は重くなります。

大事なのは、オンラインで終えられる方はそもそも店に来られないという点です。わざわざ来店される方は、決めきれない方、不安な方、誰かに聞いてから決めたい方です。この層がゼロになることは考えにくい。つまり来店の数は減っても、1件あたりの中身は重くなっていきます。

「売る」から「決めきれない方の判断を助ける」へ

価値の置き場所が、右へ移ります機械のほうが速い仕事料金の計算と比較手続きの入力在庫と契約の照会決まった説明の読み上げ人にしか渡せない仕事言葉になっていない不安を聞く「で、どっち?」に答えを出す言いにくいことを正直に言う決めた後まで責任を持つ
調べれば分かることの価値が下がり、決められないことに付き合う価値が上がります。

求められる力も、これに合わせて動きます。手続きを速くこなす力より、話を聞いて整理する力。商品の知識量より、その方の生活に合わせて選択肢を2つに絞る力です。「調べれば分かること」の価値が下がるぶん、「調べても決められないこと」に付き合える人の価値が上がります。

これから伸びる方の、4つの条件

この4つを持っている人は、形が変わっても残ります聞く力情報を出すだけなら機械のほうが速く正確学び続ける力変化が前提の業界で止まると差が開く誠実さ比べるのが簡単な時代ほど信頼が選ぶ基準になる人を巻き込む力一人で完結する仕事から先に自動化されていく
資格では測れない4つ。店頭では毎日試されます。

4つとも、資格や経歴では測れないものです。そのかわり、店頭では毎日その場で分かります。聞く力は、その日に接客した7〜8組のうち何組が「そういえば」と続きを話してくれたかで分かります。学び続ける力は、料金の内容が変わった翌日に、資料を見ずに自分の言葉で説明できたかで分かります。

私たちが「人の在り方」を価値にしている理由

私たちは、クライアントの課題を人材で解決する会社です。だから経営の議論でも、この点をはっきり位置づけています。どれだけ道具が進んでも、相手の感情をくみ取ること、信頼関係をつくること、本音を引き出すことは、そのまま置き換えることができない。だから人の在り方そのものを価値にする、という考え方です。実際の店頭でも、同じ料金プランを同じ言葉で説明して、決まる日と決まらない日があります。違うのは説明ではなく、その方が「この人は自分の側で考えてくれている」と感じたかどうかです。

置き換わらないのは、決める瞬間の隣にいることです

答えは、すぐ出る「で、私はどっちにすればいいですか」決めるのを助けるのは、人の仕事
答えを出すのは機械、決める隣にいるのが人の仕事です。

スマホに聞けば、料金の比較も端末の性能も1分で出てきます。それでも店には人が来ます。答えが分からないからではなく、自分の場合はどれなのかを決めきれないからです。「母が使うんですが、この画面で見えますかね」。この問いに答えるには、その方のお母様の年齢と目の状態と生活を聞かなければなりません。ここが、私たちの仕事が残る場所です。売ることを目的にすると自動化に負けますが、その方が困らない状態をつくることを目的にすれば、仕事はむしろ増えていきます。

今日からできる、たった1つのこと

TODAY'S ACTION

身近な1人に「スマホで困ったこと」を聞いて、その言葉をそのまま書き写す

家族でも友人でも構いません。できれば自分と世代の違う方を1人選んで、「スマホで、いちばん困ったことって何?」と聞いてください。返ってきた言葉を、要約せずにそのまま書き写します。「文字が小さい」ではなく「メガネかけても見えへんかった」のように、その方が使った言い方のまま残すのがポイントです。1つ書き写せたら、その下に「これは機械が解決できるか、人が必要か」を一言だけ書いてください。

まとめ

自動化されるのは手続き、残るのは相談です。携帯販売の仕事は「売る」から「決めきれない方の判断を助ける」へ重心を移していきます。今と同じことをしていれば安泰、ではありません。ただ、聞く力・学び続ける力・誠実さ・人を巻き込む力の4つは、形が変わっても持ち歩けます。まずは身近な1人の困りごとを、その方の言葉のまま聞くところから始めてください。