公開後にやること|サイトは「作って終わり」じゃない

ノートパソコンが置かれたデスク
  1. Web制作コラム
  2. Web制作、デザイン
  3. 制作の進め方
  4. 公開後にやること|サイトは「作って終わり」じゃない

公開後にやること|サイトは「作って終わり」じゃない

公開して、
からが本番。

AFTER LAUNCH

「サイトは公開したら完成」だと思っていませんか。

公開後の運用で、サイトは育ちます。作って終わりにしないことが大事です。

この記事は、Web制作の仕事に興味がある未経験の方に向けた「制作の進め方」の4本目、最後の1本です。読み終わる頃には、サイトを公開したあとに何をどの頻度でやるのかを言えるようになり、数字の最初の見方が分かります。

先に結論から。サイトは、公開した日が完成日ではありません。公開してはじめて、本物の訪問者の動きが手に入ります。運用とは、その人たちがどこで迷ったかを見つけて、詰まりを1つずつ取り除く仕事です。

開店日は、ゴールではなくスタートです

新しいお店が開店する日を思い浮かべてください。看板も商品も並んでいますが、その日にお店が完成したわけではありません。実際にお客様が来て、どの棚の前で立ち止まり、どこを素通りするかを見て、翌週には並べ替えが始まります。棚の位置が今の形に落ち着くまでには、何ヶ月もかかります。

サイトもまったく同じです。公開日は、看板を出した日。ここから並べ替えが始まります。

公開後にやることは、頻度で3つに分かれます

頻度やることこれは誰のため
公開直後の1週間全ページのリンクを押して確認、問い合わせフォームを自分で1回送信、スマホでの見え方を確認最初に来た訪問者。ここでの不具合は取り返せません
毎月よく見られたページと、すぐ閉じられたページを1つずつ見る。直すのは1か所だけ今まさに迷っている訪問者
年に1回料金・実績・スタッフ・写真など、古くなった情報を洗い出して差し替える依頼主。古い情報は、そのまま信用に響きます

やることを日付ではなく頻度でまとめておくと、運用は続きます。とくに公開直後の1週間は、フォームを自分で1回送信してみるところまでを必ずやります。届いていないフォームは、訪問者からは何も見えないまま、問い合わせだけが消え続けるからです。

見るべきは「何人来たか」より「どこで止まったか」

見るべきは「何人来たか」より「どこで止まったか」サイトを開いた1000人料金のページまで進んだ300人フォームを開いた60人送信した12人数字は例です。急に細くなる段が、訪問者が迷っている場所です
訪問者の数より、段と段のあいだの落ち方を見ます。

アクセス解析というと難しく聞こえますが、最初に見るのはこの1枚で十分です。訪問者が上から下へどれだけ残ったかを並べ、急に細くなっている段を探す。そこが、訪問者が迷って引き返している場所です。図の例なら、料金ページまでは進んでいるのにフォームを開く人が急に減っています。料金の見せ方か、次に押すボタンの位置に原因がある、と当たりがつきます。

一度に3か所直すと、答えが消えます

改善は「小さく1つずつ」。まとめて直すと答えが消えます一度に3か所直す見出し写真ボタン問い合わせは増えたでも、どれのおかげ?1か所ずつ直す見出し問い合わせは増えた見出しが効いた、と言える直した数ではなく、次に活かせる答えが残るかで選びます
直した数ではなく、次に活かせる答えが残るかで選びます。

見つけた問題を一気に直したくなりますが、私たちは1回の改善を1か所に絞ります。見出しと写真とボタンを同時に変えて問い合わせが増えても、どれが効いたのかは永久に分かりません。1か所ずつ変えれば、変えるたびに知識が1つ増えます。この積み重ねが、次の案件の判断を速くします。

CCの現場では、納品後も月1回・30分の報告会を続けます

私たちは納品して終わりにせず、月に一度、30分だけお時間をいただいて数字を見ます。持っていくのは3つだけ。「先月いちばん見られたページ」「いちばん早く閉じられたページ」「今月直したい1か所」です。資料は1枚。長い分析より、次の一手が決まることを優先しています。

以前、ある企業サイトで、いちばん早く閉じられていたのは会社概要ではなく「よくある質問」のページでした。理由は単純で、質問が20個ずらりと並び、自分の聞きたいことがどこにあるか分からなかったからです。並び順を問い合わせの多い順に変え、上位5件だけ最初から開いた状態にしました。翌月、そのページから問い合わせフォームへ進む人がはっきり増えました。直したのは、並び順だけです。

更新が止まったサイトは、静かに信用を失います

更新の止まったサイトは、静かに信用を失います更新が止まったサイト最終更新:3年前今も動いている感「この会社、今もやっているのかな」と思われます毎月手を入れているサイト最終更新:先週今も動いている感「ちゃんと続いている会社だ」と伝わります
情報の鮮度は、そのまま「今も動いている会社か」の答えになります。

去年で止まったお知らせ、終わったキャンペーン、もう在籍していないスタッフの紹介。訪問者はそれを見て、口には出さずに「この会社、大丈夫かな」と考えます。情報の鮮度は、訪問者に対する誠実さそのものです。運用は地味な作業の連続ですが、その一つひとつが、画面の向こうの人の不安を減らしています。

運用は、依頼主と訪問者の両方に効きます

営業中開店日は、棚を並べ替える日々の始まりです
来た人の動きを見て、置き場所を変える。それが運用です。

公開後に手を入れ続けることは、依頼主にとっては成果が増えることであり、訪問者にとっては探しものが早く見つかることです。私たちが「作って終わりにしない」と言うのは、この2つが同じ作業の裏表だからです。

今日からできる、たった1つのこと

TODAY'S ACTION

よく行くお店か会社のサイトを開いて、「いちばん古そうな情報」を1つ見つける。

お知らせの日付、終了しているキャンペーン、更新が止まったブログなど、どれか1つで構いません。見つけたら、それを見た人がどう感じるかを1行だけ書いてください。運用の第一歩は、難しい解析ではなく、この「訪問者の目で古さに気づく力」です。私たちも毎月の報告会は、この目で全ページを1周するところから始めています。

まとめ

サイトは公開してからが本番です。公開直後の1週間・毎月・年に1回で、やることは分かれます。数字は「何人来たか」より「どこで止まったか」を見て、直すのは1回に1か所。そのすべては、依頼主の成果と、訪問者の探しものを近づけるための作業です。私たちCCコミュニケーションズは、納品したあとも数字を一緒に見に行く仲間を探しています。