現場を見る営業は、なぜ強いのか|数字に出ない一次情報の価値

商品が並ぶコンビニエンスストアの通路
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現場を見る営業は、なぜ強いのか|数字に出ない一次情報の価値

数字だけでは、
見えない。

GO SEE THE FIELD.

顧客の課題を、机上の数字だけで判断していませんか。

CCが大切にするのは「現場を見る」こと。人が関わる仕事には、数字に表れない変数が大量にあります。

提案書を作るとき、手元の資料と数字だけで組み立てていないでしょうか。この記事は、法人営業に興味がある未経験の方や、初めて提案を任された若手に向けた実践編です。読み終える頃には、なぜ営業が自分の足で現場へ行くのかが分かり、現場で何を持ち帰ればいいかを4つの項目で言えるようになります。

数字とヒアリングだけでは、必ず抜け落ちるものがある

イベント、販売、接客、派遣。人が関わる仕事には、当日になって初めて起きることが山ほどあります。急に一人来られなくなる。お客様の歩く道すじが、図面と違う。雨で入口が片側だけになる。どれも報告書の数字には出ません。しかも困ったことに、お客様に「何かお困りですか」と聞いても出てきません。ご担当者もオフィスにいるので、現場で起きていることを知らないからです。だからCCの営業は、聞くだけでなく自分の目で見に行きます

同じ1日でも、資料と現場では見えるものが違う 資料と数字で見えるもの ・来店した人数 ・売れた個数と金額 ・出勤したスタッフの数 起きた「結果」が分かる 現場に立つと見えるもの ・お客様が足を止めた場所 ・声をかけられずに帰った人 ・スタッフが迷って手を止めた瞬間 その結果を生んだ「理由」が分かる 数字は結果の記録。理由は、現場にしか置いていません
数字は結果の記録、現場はその理由。両方そろって初めて提案になります。

例え話:地図アプリだけで待ち合わせ場所を決めると

友人と「駅前で」と待ち合わせたことはないでしょうか。地図の上では、駅前は1点です。ところが行ってみると出口が5つあって、しかも1つは工事中で通り抜けられない。結局、電話で探し合うことになります。一度でもその駅を歩いていれば、「北口の時計の下で」と言えたはずです。提案も同じで、地図の上だけで決めた計画は、当日になって「その通路、台車が通れません」と現場から返ってきます。

現場で持ち帰るものは、この4つ

とはいえ、ただ見に行くだけでは記憶に残りません。CCでは、巡回のときに持ち帰るものをあらかじめ決めています。

巡回して、必ず持ち帰る4つ 写真 売り場の並び・掲示物・導線をそのまま残す スタッフの声 「ここで毎回聞かれる」という生の一言 お客様の反応 立ち止まった棚、素通りした棚 自分の気づき 見た瞬間に「あれ?」と思ったこと
4つそろえておくと、オフィスに戻ってから提案の材料に組み替えられます。

特に効くのが2つ目、スタッフの声です。「この棚の前で、毎回同じことを聞かれます」という一言は、売り場の設計そのものを変える材料になります。数字に出るのは「聞かれた結果として売れなかった」ことだけで、聞かれた内容は現場にしか落ちていません。

行く前に、見る場所を1つ決めておく

現場に立つと情報が多すぎて、何も持ち帰れないまま終わることがあります。だから私たちは、出かける前に「今日はここを見る」を1つだけ決めます。レジ前の滞留、入口からの導線、バックヤードへの動線——どれか1つで十分です。1つ決めておくと、その周辺で起きた小さな出来事に気づけます。全部を見ようとした日ほど、報告書が薄くなります。

現場が分かっていないと、5者の絵がズレる

現場理解が足りないまま案件が進むと、お客様・営業・管理者・現場スタッフ・協力会社が、それぞれ違う絵を頭に描いたまま当日を迎えます。すると当日は、確認の電話が飛び交うだけで時間が過ぎます。全員が悪気なく動いているのに、出力だけが落ちる。営業が現場を見ているだけで、この5者を同じ絵の上に乗せられます。

現場が分かる営業は、5者の真ん中に立てる 現場を見た 営業 お客様 管理者 現場スタッフ 協力会社 自社チーム 誰か1人でも別の絵を見ていると、全員の出力が落ちます
現場を知っている人が真ん中にいると、確認の往復が消えます。

現場のリアル:頼まれていなくても報告する

CCの営業は、巡回した日のうちに、写真とコメントとスタッフの声をまとめてご担当者へ送ります。依頼されていなくても送ります。オフィスにいるご担当者が一番手に入れにくいのが、この現場のライブ感だからです。「今日の15時、レジ前で試供品を配ったところ、3人に1人が足を止めました」——この一文は、こちらが実際に立っていないと書けません。だから価値があります。

エンタープライズほど、一次情報を欲しがる

大きな会社ほど、一般論はもう社内に山ほどあります。足りないのは、現場に近い具体的な話です。

一般論一次情報
出どころ調べれば誰でも書けるその日その場に立った人だけ
中身「接客の質が重要です」「この棚の前で毎回同じ質問が出ます」
相手の反応知っている、で終わるそれは知らなかった、と前のめりになる

提案の差がつくのは、資料の作り込みではなく、この右の列をどれだけ持っているかです。そしてこれは、経験年数ではなく、行った回数で増えます。未経験から始めても、明日から積み上げられる強みです。

一次情報の先には、売り場に立つ人と買いに来る人がいる

現場を見るのは、提案を通すためだけではありません。台車が通れない通路を先に見つければ、当日そこで無理をするスタッフがいなくなります。並び方を先に直せば、買いに来た方が3分早く帰れます。私たちが現場に立つのは、そこで働く人と、そこへ来る人の時間を守るためです。提案が通るのは、その結果としてついてくるものだと考えています。

自分の足で見に行く営業 売り場
見に行った人だけが書ける一行が、提案の芯になります。

今日からできる、たった1つのこと

TODAY'S ACTION

気になる会社のお店を1つ選び、15分だけ立って「3つ」メモする

コンビニでも、家電量販店でも、カフェでもかまいません。1店選んで15分立ち、「お客様が足を止めた場所」「スタッフが手を止めた瞬間」「自分があれ?と思ったこと」を1つずつ、合計3つメモします。写真は撮らなくて大丈夫です。この3行が、あなたが自分の足で取った最初の一次情報になります。

まとめ

数字は結果の記録で、理由は現場にしかありません。人が関わる仕事ほど、資料に出ない変数が増えます。現場で写真・スタッフの声・お客様の反応・自分の気づきの4つを持ち帰り、頼まれる前に届ける。それができる営業は、5者を同じ絵の上に乗せられます。最後に強いのは、自分の足で見てきた人です。

持ち帰った一次情報の届け方は案件がないときの営業の連絡、聞く技術そのものは顧客理解の技術、現場の先にいる人まで見る考え方は顧客の「その先」まで見るにまとめています。