声をかける前に、見る|外販イベントのキャッチとヒアリング

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声をかける前に、見る|外販イベントのキャッチとヒアリング

止めるのではなく、
足を止めていただく。

CATCH AND HEARING

キャッチがうまい人は、声が大きい人ではありません。

見て、選んで、短く一言。ヒアリングはその続きです。

キャッチが苦手だという相談を、いちばん多く受けます。ほとんどの場合、原因は声の大きさではありません。声をかける前に見ていないことです。この記事では、外販イベントのキャッチとヒアリングを、現場でそのまま使える順番に分けて書きます。

最初に結論

キャッチの目的は、お客様を止めることではありません。「この人なら少し話を聞いてみよう」と思っていただくことです。そのために必要なのは声量ではなく、お客様を見る力です。

声をかける前に見る、6つのポイント

通り過ぎる数秒の間に見られることは、実はたくさんあります。次の6つは、立ったまま確認できます。

見る6つ表情急いでいるか、余裕があるか年齢層誰と来ているか歩く速度速い人は今は止まらない周囲への意識売場を見ているか目線商品に一度でも向いたか反応声に振り向いたか
キャッチで使うのは声ではなく、目です。この6つは立ったまま確認できます。

たとえば歩く速度。速い人は、こちらが何を言っても止まりません。逆に、売場の前で一度速度がゆるんだ人は、聞く準備が少しできています。声をかける順番は、この観察で決まります。

タイミングを間違えない

お客様が電話中のとき、お子様を連れて急いでいるとき、別のことに集中しているとき。この状態での声かけは、内容がどれだけ良くても不快感につながります。会場全体の印象まで下げてしまいます。

中級者が判断しているのは「声をかけるか」ではありません。「今、このお客様は話を聞ける状態か」です。

今、このお客様は話を聞ける状態か聞ける(歩調がゆるむ・目線が来る)聞けない(電話中・子ども連れで急ぐ)斜め前から、短く一言「お使いの機種、長いですか」立ち止まらなければ引く声をかけない会釈だけして通っていただく帰りにもう一度見る
判断するのは「かけるか、かけないか」ではなく「今、聞ける状態か」です。

ヒアリングは、質問ではありません

ヒアリングの目的は情報収集ではありません。信頼関係をつくり、本音を話していただくことです。同じ質問でも、順番を変えるだけで答えの深さが変わります。

1普段どちらの会社をお使いですか答えやすい事実から入る2どのくらい使われていますか年数が分かると話が具体になる3電池の減りなど、困ることはありませんかここで初めて困りごとに触れる下から順に、階段を1段ずつ上がるように聞く
いきなり困りごとを聞くと警戒されます。事実、年数、困りごとの順です。

「普段どちらの会社をお使いですか」から入るのは、答えるのに考えなくていいからです。次に「どのくらい使われていますか」。年数が分かると、話が具体的になります。そのうえで「長く使われていますが、電池の減りなど困ることはありませんか」と初めて困りごとに触れます。

うまくいっているヒアリングの見分け方

ご家族の話、普段の生活、身の回りの出来事。こうした話が自然に出てきたら、信頼関係ができています。さらに「出身はどちらですか」と、こちらに興味を持っていただけたら十分です。

信頼していただけているサイン家族の話が出てくる普段の生活の話が出てくる身の回りの出来事を話してくださる「出身はどちらですか」と聞かれる
この4つが出たら、ヒアリングは成功しています。提案はここから始まります。

反対に、こちらの質問に「はい」「いいえ」しか返ってこないときは、まだ聞く段階ではありません。質問を足すのではなく、こちらが1つ自己開示すると流れが変わります。

POSITION / 立ち位置
進路をふさぐと、
人は止まれない。

正面に立たれると、お客様は避けるしかありません。進む先は空けたまま、斜め前から視界にだけ入る。同じ一言でも、立つ場所を変えるだけで足を止めてくださる確率が変わります。

正面から立ちふさがる斜め前から、短く一言

今日からできる、たった1つのこと

TODAY'S ACTION / 今日の1アクション

今日の現場で最初に足を止めてくださった3人には、商品の話をせず「普段どちらの会社をお使いですか」の1問だけを聞く。

キャッチとヒアリングは別の技術ではなく、ひと続きです。だからこそ、最初の一言を「新しい機種が出まして」にしないでください。足を止めてくださったお客様3人に、商品の話を一切せず、今お使いの会社を1問だけ聞いてみてください。答えが返ってきたら「そうなんですね、長いですか」と年数だけ足します。ここまでで止めて構いません。この2問で、そのお客様に何を確かめるべきかが決まります。3人試すと、止まってくださる人の共通点も見えてきます。

まとめ

  • キャッチの目的は止めることではなく、聞いてみようと思っていただくこと
  • 声をかける前に、表情・年齢層・歩く速度・周囲への意識・目線・反応を見る
  • 電話中や急いでいるお客様への声かけは、内容が良くても逆効果
  • ヒアリングは情報収集ではなく、本音を話していただくための信頼づくり
  • 会社を聞く、年数を聞く、困りごとを聞く。この順番を崩さない