調べる前に、答えを決める|仮説力の鍛え方

調べる前に、答えを決める|仮説力の鍛え方
調べる前に、
答えを決める。
WORK BASICS | CHAPTER 6
仕事が速い人は、調べる前に"答え"を決めている。
情報を集める前に、自分の頭で"仮の答え"を立てる。それが、速さと鋭さを生む。
結論から言います。仕事が速い人は、「調べてから考える」のではありません。「考えてから調べる」のです。
情報を全部集めてから結論を出そうとすると、いつまでも終わりません。先に"仮の答え"=仮説を置くと、集める情報が絞れて、一気に速くなります。
調べる前に「仮の答え」を一文で立てる習慣をつくり、今日の仕事で1つ、仮説を書いてから動く。
同じ課題を渡されて、片方は3日、片方は3時間で答えを出す。差はどこにあるでしょう?
まず1〜2分、考えてみてください。
あなたは、いつも「とりあえず調べる」から始めていませんか?
提案の準備を任された新人。真面目に、業界レポートも競合も、ひたすら情報を集めました。資料は分厚い。でも上司に「で、結論は?」と聞かれ、答えられませんでした。
一方の同僚は、先に「この会社の課題は、たぶん"採用が回っていないこと"だ」と仮説を立て、それを確かめる情報だけを集めた。準備は半分の時間で、提案はまっすぐ刺さりました。
差は、知識量ではありません。先に"仮の答え"を持っていたかでした。
なぜ「仮説が先」なのか
情報は、無限にあります。仮説がないと、どこまで集めても「まだ足りない気がする」で終わらない。仮説とは、探索の"地図"です。地図があれば、必要な道だけ歩けます。
調べてから、決めるのではない。
決めてから、調べる。
仮説は"仮の答え"。外れてもいい。外れ方が、次のヒントになる。
「情報から」と「仮説から」は、こんなに違う
現場ではどう使う?|BPO営業の例
BPO営業(クライアント企業から営業業務を請け負う仕事)の商談を例にします。商談の前に、こう置きます。「この会社の課題は、たぶん採用が追いつかず現場が回っていないことだ」。
次に、それを確かめる質問を3つ用意する。「今、何人体制ですか?」「採用は間に合っていますか?」「いちばん手が足りない業務は?」。
ヒアリングで仮説が当たれば一気に提案へ、外れれば"本当の課題"が分かる。どちらでも前に進みます。
- 相手の立場で「たぶん、困っているのはコレ」と言い切る
- 「なぜ?」を2回くり返して、原因を一段深く掘る
- いちばん"ありえそう"を1つだけ選ぶ(複数残さない)
- 「もし違ったら、次に怪しいのは?」を1つ持っておく
- いま抱えている課題を1つ選ぶ
- 調べる前に、仮の答えを一文で書く(「たぶん◯◯」)
- その仮説を確かめる方法を1つ書く(誰に聞く/何を見る)
- 立てた仮説(たぶん◯◯)
- それを確かめる方法
- もし外れたら、次に怪しいのは何か
ペアがいない場合は、同じ内容を下の「AIを使った壁打ち」でAIに話してください。聞く側は、正解を教えないでください。「なぜ、そう考えた?」だけ聞き返します。
仮説が浮かばないときの"壁打ち"に。答えを丸投げせず、自分に言わせる使い方です。
ある課題について、調べる前に自分で仮説を立てたいです。 まず私に状況を1つずつ質問して、最後に「私自身に」仮説を一文で言わせてください。 答えやあなたの仮説は先に言わないでください。 そのうえで、その仮説を検証するために確かめるべきことを3つ、優先順位順に出してください。
私は、今日の課題について、調べる前に仮説「たぶん◯◯」を書き、確かめる方法で検証します。
- 仮説は、当たっていたか
- 外れたなら、何が分かったか
- 次は、どう仮説を立てるか
この章のまとめ
- 速い人は「考えてから調べる」。仮説が先
- 仮説は"仮の答え"。外れてOK、外れ方が学びになる
- 調べる前に、一文で「たぶん◯◯」と書く
WORK BASICSは、CCコミュニケーションズが社内研修で使っている「仕事の土台」を、働くすべての人に公開しているシリーズです。私たちについて / エントリー
