電話応対のマナー|受け方・取次ぎ・かけ方を「会社の顔」として

電話応対のマナー|受け方・取次ぎ・かけ方を「会社の顔」として
電話のあなたが、
会社の第一印象。
PHONE
電話が鳴るたびに緊張する。その気持ち、型で解けます。
あなたの応対が、そのまま会社の印象になります。
「電話が鳴るのが怖い」——新人のころ、多くの人が感じる緊張です。相手の顔が見えず、その場で言葉を返さなければならない。でも、電話ほど型で乗り切れる場面もありません。
この記事では、受け方・取次ぎ・伝言・折り返し・かけ方を、そのまま使えるフレーズつきで解説します。電話に出るあなたは、その瞬間会社の代表。だからこそ、型があると安心です。
先に結論から。電話応対のコツは、上手に話すことではなく「相手を待たせない・迷わせない」こと。3コール以内、正しい取次ぎ、確実な伝言——すべてこの一点に集約されます。
なぜ、電話に出るあなたが「会社の顔」なのか
電話をかけてきた相手にとって、最初に声を聞くあなたがその会社の第一印象です。まだ担当者につながる前の数秒で、「感じのいい会社だ」「なんだか雑だな」という印象が決まってしまいます。新人であっても、相手には関係ありません。電話口では、あなたが会社を代表しています。
だからこそ、電話は型で乗り切れる場面でもあります。上手に話す必要はありません。3コール以内に出て、はっきり名乗り、用件を正しく受け止める——この基本の型さえ身につければ、緊張はぐっと減ります。顔が見えないぶん、声のトーンと言葉の丁寧さが、そのまま印象になります。
初めて入る飲食店を思い浮かべてください。ドアを開けた瞬間に「いらっしゃいませ」と明るい声がかかる店と、誰にも気づかれずに数十秒立ち尽くす店。料理を食べる前から、その店の印象はもう決まっています。電話の第一声は、この「いらっしゃいませ」とまったく同じ役割です。相手はまだ用件も話していないのに、最初のひと言だけで、会社の空気を感じ取っています。
受け方の基本フロー
電話を受けたら、3コール以内に出るのが基本。それ以上鳴らしてしまったら「お待たせいたしました」を添えます。「はい、〇〇株式会社でございます」と社名を名乗り、相手の会社名・名前を聞いたら必ず復唱。聞き間違いを防ぎ、相手にも安心感を与えます。この流れを体で覚えれば、あとは落ち着いて対応できます。
第一声
明るいトーンで、社名から名乗る
受話器を取ったら、ワントーン明るい声で社名を名乗るのが第一声。「お電話ありがとうございます、〇〇株式会社でございます」。相手が名乗ったら「〇〇株式会社の〇〇様でいらっしゃいますね」と復唱します。表情は声に出ます。少し口角を上げて話すと、自然とやわらかい印象になります。
取次ぎ・保留のマナー
担当者に取り次ぐときは、必ず保留にしてから。保留にせずに呼びかけると、社内の雑談やほかの会話が相手に聞こえてしまいます。保留は30秒が目安。それ以上かかりそうなら「少々お時間がかかりそうです。折り返しでもよろしいでしょうか」と提案します。相手を無言で待たせないことが、いちばんの配慮です。
伝言メモは「5つ」を漏らさない
担当者が不在のときは、「いつ・誰から・誰へ・用件・折り返しの要否」の5つをメモに残します。特に抜けやすいのが相手の電話番号と、折り返しが必要かどうか。「後で聞けばいい」と省くと、担当者が困ります。自分の名前も添えておくと、あとで確認したいときにスムーズです。
伝言メモをていねいに書くのは、几帳面さを見せるためではありません。電話の向こうには、困っていて、わざわざ時間を使って連絡してきたお客様がいます。折り返しの要否が抜けていれば、お客様はもう一度かけ直すことになる。番号を聞きそびれれば、その日のうちに解決したはずの用件が翌日にずれ込みます。5つを漏らさず書くという小さな作業は、お客様の手間を増やさないための仕事です。電話は取り次ぐ作業ではなく、お客様の用件を確実に前へ進める仕事だと考えると、メモの一行の重みが変わります。
こちらからかけるとき
かける前に、用件と伝えたいことをメモに整理しておきます。つながったら「〇〇株式会社の〇〇と申します。〇〇の件でお電話しました。今、お時間よろしいでしょうか」と、名乗り・用件・都合伺いを最初に。相手の時間をもらう意識が大切です。始業直後・昼休み・終業間際など、忙しい時間帯を避けるのも配慮のひとつです。
やりがちなNGと直し方
多いのが、①名乗らずに「もしもし」、②相手の会社名・名前を聞き取れないまま進める、③保留にせず社内の声を聞かせる。①はビジネスでは使わず必ず社名から、②は「恐れ入ります、もう一度お伺いできますか」と遠慮なく聞き返す、③は取次ぎ前に必ず保留。聞き返すのは失礼ではなく、正確に対応するための誠実さです。
今日からできる、たった1つのこと
自分の会社の「第一声フレーズ」を決めて、10回声に出して練習する。
電話の緊張は、第一声が決まっていないことから来ます。「お電話ありがとうございます、〇〇株式会社でございます」——この一文を自分の会社版で用意し、声に出して10回練習しておきましょう。最初のひと言がスラスラ出るだけで、そのあとの会話に余裕が生まれ、電話が怖くなくなります。
まとめ
電話応対のコツは、上手に話すことではなく「相手を待たせない・迷わせない」こと。3コール以内に出て名乗り、用件を復唱し、保留は30秒、伝言は5つを漏らさない。すべては相手への配慮を形にした型です。電話口のあなたは会社の顔——まずは第一声の練習から始めてみてください。
こちらから新規の会社へかけるときは、また別の型があります。テレアポのやり方をどうぞ。ほかの基本マナーは名刺交換・営業メール・会社概要の伝え方へ。

