顧客視点で考えるとは?「自社が売りたい」から卒業する

顧客視点で考えるとは?「自社が売りたい」から卒業する
主語、
どっちになってる?
CUSTOMER PERSPECTIVE
「顧客目線で考えて」と言われても、具体的にどうすればいいか迷いませんか。
顧客視点は難しい技術ではありません。“主語を顧客に変える”だけです。
「顧客視点で考えよう」——マーケティングでも営業でも、耳にタコができるほど言われる言葉です。でも、いざ実践しようとすると、いつのまにか「自社が売りたいもの」の話に戻ってしまう。これは、意志の弱さではなく、誰にでも起きる“クセ”です。
先に結論から。顧客視点とは、考えるときの主語を「自社(売りたい)」から「顧客(買いたい・解決したい)」へ切り替えること。簡単そうで、いちばん難しい。だからこそ、意識してクセづける価値があります。
顧客視点とは?主語を「自社」から「顧客」へ
顧客視点とは、物事を「顧客の側から」見ること。「自社は何を売りたいか」ではなく「顧客は何を解決したいか」を出発点にする考え方です。主語が変わるだけで、伝える言葉も、つくる商品も、まるで変わってきます。
たとえば求人。自社視点なら「当社は業界大手で、福利厚生が充実しています」。顧客(応募者)視点なら「はじめての転職で不安なあなたも、3か月は先輩がついて安心して始められます」。同じ会社の話でも、主語が“相手”になると、ぐっと伝わるのが分かるはずです。
「売りたい」と「買いたい」はズレている
会社は「うちの商品はここがすごい」と言いたい。でも顧客は、その“すごさ”に興味があるのではなく、「それで、自分の何が解決するのか」を知りたいのです。この2つは、しばしばズレています。
「高性能なドリルです」と言われても、顧客は響きません。「きれいな穴が、力を入れずに空きます」と言われて、はじめて「欲しい」と思う。“すごさ”の自慢ではなく、“相手の得”を語る。売りたいことと、相手が買いたい理由を一致させるのが、顧客視点です。
なぜ人は自社視点に戻ってしまうのか
「顧客視点が大事」と分かっていても、つい自社の話に戻る。これには理由があります。私たちは、自分がいちばんよく知っている「自社の商品」から考えるのが、いちばん楽だからです。顧客の頭の中は、想像するしかない。だから、つい自分の得意な話に逃げてしまうのです。
もう一つ、「良いものをつくれば、分かってもらえるはず」という思い込みもあります。でも現実は、どんなに良くても、相手に伝わる言葉でなければ届きません。顧客視点は、放っておくと失われる。だからこそ、意識的に“相手の側”へ立ち戻る習慣が要るのです。
顧客視点への切り替え方
自社視点から抜け出すには、資料やメッセージをつくったあとに、次の問いで見直すのが効きます。
- 「これは、誰の、どんな得の話か?」——自慢話になっていないか。
- 「相手は、これを読んで何を思うか?」——“で、私にどう関係が?”と思われないか。
- 「相手の言葉になっているか?」——業界用語や自社都合の言い回しになっていないか。
この3つで見直すだけで、文章は驚くほど“相手向き”になります。相手を一人に絞って考えると、さらに具体的になります(ターゲットとペルソナの違い)。
顧客視点は「言いなり」ではない
ここで一つ、大事な注意です。顧客視点とは、「顧客の言うことを、何でも聞くこと」ではありません。お客様が口にする要望が、いつも本当の解決策とは限らないからです。言われたとおりにするだけなら、プロは要りません。
本当の顧客視点は、相手の“本当の目的”を理解したうえで、ときに「それより、こちらのほうが良いのでは」と提案すること。言いなりになるのではなく、相手より深く相手の課題を考える。この違いは、次の記事でもくわしく扱います。
今日からできる、たった1つのこと
広告を「相手の得」に翻訳してみる
顧客視点は、街の広告で練習できます。おすすめは、目にした広告やキャッチコピーを見て、「これは“自社の自慢”か、“相手の得”か」を判定してみること。自慢になっているものは、「自分ならどう言い換えるか」まで考えてみましょう。
「高機能」→「毎朝の10分がラクになる」のように、自社の言葉を、相手の得に翻訳するクセがつくと、伝える力が一段上がります。これは、資料づくりでもSNSでも、あらゆる場面で効いてきます。
まとめ
顧客視点とは、主語を「自社が売りたい」から「顧客が解決したい」へ切り替えること。人は放っておくと自社視点に戻るので、「誰の、どんな得の話か」と問い直す習慣が要ります。ただし、言いなりになることではありません。相手より深く相手の課題を考え、相手の言葉で語る——それが、本当の顧客視点です。
私たちCCコミュニケーションズは、「顧客を主語にする」姿勢を大切にしています。まずは、私たちの仕事をのぞいてみてください。

