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信頼を育て、次につなげる|信頼構築・定期フォロー・アップセル

2026年7月15日 最終更新日時 : 2026年8月17日 CCコミュニケーションズ 編集部
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信頼を育て、次につなげる|信頼構築・定期フォロー・アップセル

信頼は、
売る前から。

RELATIONSHIP

営業は新規開拓がすべて、と思っていませんか。

信頼構築・定期フォロー・追加提案。関係を育てる技術を整理します。

営業というと「新しいお客様を見つけて売る」イメージが強いかもしれません。ですが新規開拓には大きな労力がかかりますし、一度信頼を得たお客様との取引は、そのぶん積み上がっていきます。だからこそ「関係構築」は、営業の中でも特に大切なテーマです。

この記事では、既存顧客との関係を育てる3つの技術——信頼構築・定期フォロー・アップセル/クロスセル——をまとめて整理します。共通するのは「売る前に信頼される」という順番。ここを逆にすると、どんなテクニックも空回りします。

先に結論から。信頼は「売る前」の小さな積み重ねで作られ、フォローは「用がないとき」にこそ効き、追加提案は「信頼という土台」の上にしか乗りません。関係構築は、派手さはないけれど、営業の成果を最も安定させる土台です。

信頼関係|「売る前」に信頼される

信頼は、大きな一発では作れません。むしろ、日々の小さな行動の積み重ねで少しずつ育ちます。「明日までに送ります」と言ったら必ず明日までに送る。質問には素早く返す。小さな相談にも本気で応える——こうした当たり前のことを、当たり前に続けられるかどうか。それが「この人は信用できる」という評価を作ります。

約束を必ず守るレスは速く小さな相談に本気で応える売り込まない時間を持つ信頼は「売る前」の積み重ね

特に効くのが、「売り込まない時間」を持つことです。会うたびに商品の話ばかりする人より、「最近どうですか」と相手の状況に関心を持つ人のほうが、信頼されます。逆説的ですが、売ろう売ろうとしないほうが、結果的に売れる。相手が「この人は自分の得だけを考えているわけじゃない」と感じたとき、初めて本音の相談が来るようになります。

信頼が積み重なる瞬間は、案外ドラマチックではありません。ある営業は、納品後に小さな不具合の連絡を受けたとき、自分の担当範囲を超えていたにもかかわらず、その日のうちに駆けつけて一緒に解決しました。売上には直接つながらない対応です。でも半年後、その会社が大きな設備更新をするとき、相見積もりも取らずに「あなたにお願いしたい」と指名が来た。「困ったときに本気で動いてくれた」という記憶が、何よりの営業になる——信頼構築の本質を示す一例です。

定期フォロー|「用がなくても」つながる

多くの営業は、用があるときだけ連絡します。でも、それでは相手にとって「何か売りたいときだけ来る人」になってしまう。関係を長く保つコツは、用がなくても、負担にならない形で接点を持ち続けることです。

用がなくても、つながる切れる関係続く関係用があるときだけ連絡用がなくても一言→担当交代で終了人と人で覚えられる→「業者さん」扱い「あの人」と名前で呼ばれる→

たとえば、相手の業界に関わるニュースを見つけたら「こんな記事がありましたよ」と一言添えて送る。季節の変わり目に短い挨拶を入れる。担当交代のシーズンに「その後いかがですか」と気にかける。こうした“売り込みでない連絡”を続けていると、いざ相手が何かを必要としたとき、まっさきに顔が浮かぶのはあなたになります。フォローは、未来の受注への“先行投資”です。(関連:案件がないときこそ連絡する)

アップセル・クロスセル|既存客の中に次がある

「アップセル」は上位プランや追加機能を、「クロスセル」は関連する別の商品を提案すること。どちらも、既存のお客様の中に眠っている“次の機会”を掘り起こす方法です。ただし、順番を間違えると「また売り込みか」と警戒されます。大事なのは、信頼という土台ができてから提案することです。

NG
営業

そろそろ上位プランへの切り替えはいかがですか。今月なら初期費用が無料になります。

お客様

うーん、今のところ特に困っていないので…。

営業

そうですか。ではまた、タイミングを見てご連絡します。

起点が「今月のキャンペーン」=こちらの都合になっています。相手は断る理由を探すだけで終わります。

GOOD
営業

先月からシフトの提出方法が変わりましたよね。現場の方は、もう慣れられましたか。

お客様

だいぶ楽になりました。ただ、月末の集計はまだ手作業なんですよ。

営業

その集計は、どなたが、どれくらい時間をかけていらっしゃいますか。

お客様

経理の者が、月末に丸2日ですね。私の承認待ちで残業させてしまうこともあって。

営業

それでしたら、今お使いいただいている範囲を少し広げるだけで、その2日を半分くらいにできる可能性があります。次回、実際の帳票を見せていただけますか。

提案の言葉が出てくるのは、5往復目です。それまでは相手の現場の話しかしていません。

なぜGOODなのか

違いは「何から始めたか」です。GOODは現場で起きた変化から入り、「丸2日」「残業」という数字と場面を相手の口から引き出してから提案しています。だから同じ追加提案でも、相手には売り込みではなく「気づいてくれた」と受け取られます。逆にNGは、相手の状況を1つも聞かないまま条件の話をしているので、内容が良くても検討の土俵に乗りません。アップセルは、相手をよく見ている人にしかできない“気づきの提供”です。

アップセルクロスセル既存顧客の信頼日々の満足の積み重ね

そして、追加提案も“相手の得”が起点でなければなりません。「もっと買ってください」ではなく、「今の使い方だと、こちらのほうが手間が減りますよ」と、相手の状況を見て提案する。日々のフォローで相手の状況を把握しているからこそ、「今なら、これが役に立つ」というタイミングが分かる。アップセルは売り込みでなく、相手をよく見ている人だけができる“気づきの提供”です。

関係構築のゴールは、追加の受注ではない

ここまで書いてきた3つの技術は、次の注文をもらうためのものではありません。私たちは受注を営業のゴールにしていません。お客様が実際に成果を出して、「頼んで良かった」と言っていただけるところまでが営業の仕事だと考えています。

だから、追加提案をする前に必ず確かめることがあります。今お渡ししているものが、ちゃんと機能しているか。現場のスタッフが困っていないか、お客様の担当者が社内で説明しづらくなっていないか。ここが揺れているのに次を提案すると、関係はむしろ短くなります。うまくいっていない部分が見つかったときの伝え方はクレームを大きくしないに、現場の様子を確かめる方法は現場を見る営業は、なぜ強いのかにまとめています。

そして、必要ないと思ったときは「今回はやらないほうがいいと思います」とお伝えします。目先の一件は失いますが、要らないものを売らなかったという事実は残ります。その考え方は顧客の「その先」まで見るでくわしく書いています。

今日からできる、たった1つのこと

TODAY'S ACTION / 今日の1アクション

担当しているお客様を1社選び、「今そこで起きている変化」を1つ書き出してから、それに触れる連絡を1通送る。

「その後いかがですか」だけの連絡は、相手にとって返事の書きにくい1通です。まず、担当しているお客様を1社選び、その会社で最近起きた変化を1つ書き出してください。新しい店舗が出た、募集の職種が変わった、現場の人数が増えた——サイトや前回の議事録から拾える事実で十分です。そのうえで、その変化に触れる一文から始まる連絡を1通だけ送ります。「先月から◯◯が変わりましたが、現場は落ち着かれましたか」。売り込みの一文は入れません。返信率が変わるのを、自分の目で確かめてみてください。まだ担当を持っていない人は、アルバイト先やよく行く店で同じことを試せます。

まとめ

関係構築は、地味です。派手な成約もなければ、ドラマもない。でも、売上を最も安定させるのは、この地味な積み重ねです。約束を守り、用がなくてもつながり、相手をよく見て“次”を提案する。そうやって育てた信頼は、景気にも価格競争にも揺らがない、あなただけの財産になります。

関連記事:クレームを大きくしない/接点を切らさない

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