顧客ニーズとは?「ドリルではなく穴を売る」で考える

顧客ニーズとは?「ドリルではなく穴を売る」で考える
欲しいのは、
ドリル?穴?
CUSTOMER NEEDS
要望どおりに応えているのに、なぜかズレる——そんな経験はありませんか。
顧客が欲しいのは商品ではなく“その先”。ニーズの見方を変えましょう。
マーケティングでいちばん大切なのに、いちばん難しいのが「顧客ニーズを知る」こと。「お客様が欲しいものを聞けばいいんでしょ?」と思いがちですが、実はそう単純ではありません。有名な“ある言葉”が、その本質を教えてくれます。
先に結論から。顧客ニーズとは、「商品そのもの」ではなく「それを使って叶えたい“本当の目的”」のこと。マーケティングの世界で有名な「ドリルを売るな、穴を売れ」という言葉が、これを見事に言い表しています。
顧客ニーズとは?「本当に欲しいもの」
顧客ニーズとは、お客様が心の奥で本当に求めているもののこと。ここで大事なのは、人は「商品」が欲しいのではなく、「その商品で解決できること」を求めている、という視点です。
お客様が口にする「これが欲しい」は、多くの場合“手段”にすぎません。その手段を通じて、本当は何を叶えたいのか。そこまで見えて、はじめて「ニーズをつかんだ」と言えます。表面の要望と、奥の目的を分けて考えるのがコツです。
「ドリルではなく、穴を売る」
ドリルを買いに来た人が本当に欲しいのは、ドリルそのものではありません。「壁に空ける穴」です。もっと言えば、その穴で「棚を取り付けて、部屋を使いやすくしたい」のかもしれません。ドリルは、その目的を叶える“手段の一つ”にすぎないのです。
この視点があると、売り方が変わります。ドリルの性能ばかり説明するのではなく、「どんな穴を、どう空けたいか」を聞く。すると、もっと簡単な道具を提案できたり、別の解決策が見えたりします。商品ではなく、目的から考える——これがニーズ思考の核心です。
なぜ「欲しいものを聞く」だけでは足りないのか
「じゃあ、お客様に“本当は何が目的ですか”と聞けばいい」——そう思うかもしれませんが、ここが難しいところ。お客様自身も、本当の目的を言葉にできていないことが多いのです。「なんとなくドリルが要る」としか思っていない。
だから、聞いた要望をそのまま受け取るだけでは足りません。「それは何のために?」「それができたら、どうなりたい?」と、一歩ずつ奥へ掘り下げていく。相手も気づいていない本音を、対話のなかで一緒に見つけていく——それが、ニーズを探る仕事です。
表面のニーズと、その奥の本音
ニーズには、「表面」と「奥」の2層があります。表面は口に出す要望、奥はその理由です。たとえば求人でいえば、応募者の表面のニーズは「求人情報が欲しい」。でも奥にあるのは、「安定した環境で長く働きたい」「成長できる場所がほしい」「今の不安から抜け出したい」といった、その先の未来です。
会社が「給料はいくら、仕事内容はこれ」と情報を並べるだけでは、この奥のニーズには届きません。「あなたのその不安に、こう応えられます」と、奥の本音に語りかけたとき、はじめて「この会社だ」と思ってもらえる。表面の要望の下にある、本当の願いを見にいくのです。
今日からできる、たった1つのこと
買い物で「本当の目的」を考える
ニーズを見る目は、日常の買い物で鍛えられます。おすすめは、自分が何かを買うとき、「これで本当は何を叶えたいのか」を一段深く考えてみること。新しい服なら「よく見られたい」「自信が欲しい」のかもしれません。
自分の“奥の目的”に気づけるようになると、他人のニーズも見えてきます。「その人は、本当は何を求めているのか」を考える習慣は、営業でも採用でも、あらゆる仕事で武器になります。ニーズの奥をさらに掘る考え方は「ジョブ理論入門」もどうぞ。
まとめ
顧客ニーズとは、商品そのものではなく「それで叶えたい本当の目的」です。人はドリルではなく穴を、穴ではなく快適な暮らしを求めています。しかも本人も本当の目的に気づいていないことが多い。だから、要望をそのまま受け取らず、奥へ掘り下げる。表面の下にある本音を見にいくことが、伝わるマーケティングの出発点です。
私たちCCコミュニケーションズは、「相手の本当の目的から考える」姿勢を大切にしています。まずは、私たちの仕事をのぞいてみてください。

