差別化・ポジショニング・選択と集中|「同じ」から抜け出す戦略思考

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差別化・ポジショニング・選択と集中|「同じ」から抜け出す戦略思考

全員に選ばれ
ようとしない。

STRATEGY

「価格でしか勝負できない」と感じていませんか。

差別化・ポジショニング・選択と集中。抜け出す戦略思考を整理します。

「うちの商品は他社と同じようなもので、価格でしか勝負できない」——そう感じたことはないでしょうか。値下げ合戦は、体力を削り合うだけで、最後は誰も幸せになりません。そこから抜け出す鍵が、マーケティングの差別化・ポジショニング・選択と集中という3つの考え方です。

この3つは別々のテクニックのように見えますが、根っこは一つ。「全員に選ばれようとするのをやめ、“特定の人に、はっきりした理由で選ばれる”状態を作る」という発想です。この記事では、その考え方を具体例とともに整理します。マーケ職でなくても、自分の仕事やキャリアの“立ち位置”を考えるうえで役立つはずです。

先に結論から。差別化とは「違いを作る」こと、ポジショニングとは「顧客の頭の中に場所を取る」こと、選択と集中とは「やらないことを決める」こと。3つに共通するのは、「捨てる勇気」です。何かを捨てられる人だけが、何かで一番になれます。

差別化|「同じ」から抜け出す

差別化とは、単に「他社と違うことをする」ことではありません。大事なのは、その違いが“顧客にとっての価値”になっているかです。誰も気にしない部分で違いを作っても意味がない。「他社より色が多い」より「他社より問い合わせの返信が速い」のほうが、忙しい顧客には刺さります。

高価値・ありふれ高価値・独自(強い)低価値・ありふれ(危険)低価値・独自↑ 価値(高い↑)独自性(高い→) →

差別化を考えるときは、「価値が高いか」×「独自性が高いか」の2軸で整理すると分かりやすい。狙うべきは右上——顧客にとって価値が高く、かつ他社が真似しにくい領域です。CCコミュニケーションズがよく大切にするのも、「誰でもできること」ではなく「私たちだからできること」を言葉にする姿勢。違いは、探すのではなく、意識して“作る”ものです。

身近な例で考えてみましょう。同じ街に2軒のパン屋があるとします。1軒は「安さ」で勝負し、もう1軒は「地元産小麦100%・毎朝5時に焼く」で勝負する。前者は近くに激安店ができれば一瞬で客を奪われますが、後者は「あそこのパンじゃないと」というファンがつく。安さは誰でも真似できるが、こだわりと物語は真似しにくい。差別化とは、真似されにくい“自分だけの理由”を、顧客が価値を感じる形で持つことなのです。

ポジショニング|顧客の頭の中で場所を取る

ポジショニングとは、顧客の頭の中に「◯◯といえば、あの会社」という場所を確保することです。人は、あるニーズを感じたとき、頭の中の“棚”から選びます。「安いスマホといえば?」「丁寧な接客といえば?」——その棚の一番手前に置かれるかどうかが勝負です。

高価格×汎用高価格×専門(狙い目)低価格×汎用(消耗戦)低価格×専門↑ 価格(高い↑)専門性(高い→) →

ポジショニングで陥りがちなのが、「高品質・低価格・豊富な品揃え、全部そろっています」と欲張ること。全部を主張すると、結局“何の会社か分からない”ことになります。むしろ「うちは安くはないが、対応の速さでは負けない」と一点を明確に立てるほうが、記憶に残る。ポジショニングとは、強みを足し算することではなく、「何で覚えてもらうか」を一つに絞ることなのです。

ポジショニングの失敗例もよくあります。ある会社が「品質も価格も対応スピードも、全部一番です」と広告を打ったところ、まったく問い合わせが増えませんでした。理由は簡単で、“全部一番”は誰の記憶にも残らないから。そこで「とにかく対応が速い会社」に絞って打ち直したら、「急ぎの案件はあそこ」と覚えられ、指名が増えた。強みを一つに絞ったほうが、かえって選ばれる——ポジショニングの逆説です。

選択と集中|「やらないこと」を決める勇気

差別化もポジショニングも、最後は「選択と集中」に行き着きます。限られた時間・人・お金を、どこに注ぐか。あれもこれもと手を広げると、資源が薄く分散し、どれも中途半端になります。強い会社・強い人は、たいてい「やらないこと」をはっきり決めています。

「やること」より「やらないこと」あれもこれも絞る全員に好かれたい特定の人に深く刺さる資源が分散一点に集中印象に残らない「◯◯といえば」になる

「全員に好かれたい」という気持ちは自然ですが、マーケティングの世界では、それは「誰の印象にも残らない」ことと同じです。むしろ、「この人たちには、絶対に選ばれたい」という相手を決め、そこに集中する。ターゲットを絞ると売上が減りそうで怖いものですが、実際は逆で、絞ったほうが「◯◯といえばここ」という強さが生まれ、結果的に広がっていきます。捨てることは、諦めではなく、戦略です。

今日からできる、たった1つのこと

今日からできる、たった1つ

自社(自分)の「違い」が、お客様の得になっているか問い直す。珍しいだけでは選ばれません。その違いが相手のメリットになって初めて、選ぶ理由になります。

まとめ

差別化・ポジショニング・選択と集中——3つに共通するのは「捨てる勇気」です。全員に選ばれようとせず、特定の人に、はっきりした理由で選ばれる。そのために、違いを作り、頭の中の場所を取り、やらないことを決める。これは商品だけでなく、あなた自身のキャリアにも当てはまる考え方です。何かで一番になりたければ、まず何を捨てるかを決める。それがマーケティング思考の出発点です。

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